河底0メートル

いわれてみれば、たしかにきこえる

セミナーは「タモリ倶楽部」的になればいい

眠くなるセミナー

雪が降りしきる都内某所でセミナーを受けてきました。プロジェクターを見ながら講師が説明していくのを200人超の受講者が見るというありふれた光景のセミナーなのですが、開始早々寝始める人もいるというこれまた見慣れた風景の中、セミナーの意味について考えてしまいました。

講師は真面目に説明しているのですが淡々と話すだけで強弱がなく、セミナー内容に興味が無いと速攻で寝落ちしてしまいます。プロジェクターを使っているので薄暗いというのもありますが、とにかく眠くて仕方のないセミナーでした。序盤は一瞬意識が飛びそうになりましたが、中盤から何とか持ち直して寝ることはありませんでしたが。

 

セミナーの種類

思うにセミナーには二種類あるような気がします。

  1. 参加型
  2. 講義型

1,については受講者が参加する形式のセミナーです。講師が受講者を指名して答えさせるというのもこれに入るでしょう。この形式の場合、受講者はいつ当てられるか判らないという緊張感もあり、眠くなりにくいように思います。

しかし、この形式が有効なのは受講者が少ない場合だけで、今回のように200人超が集まるようなセミナーではほぼ不可能だと思われます。

ということで、大人数でのセミナーでは必然的に2.となるわけですが、講師がただ話すだけでは受講者は寝てしまう可能性大です。

 

面白くすれば寝ない

当然セミナーですから、講師が説明して受講者が理解する事が大前提です。ですから寝てしまう講義はセミナーの趣旨に反するでしょう。

受講者が寝ないようにするにはどうすればよいか。先ほどの1.参加型のように受講者が緊張感も持って聴くような講義を行えばよいのではないでしょうか。

目を引くような身振り手振りや五感を刺激するような表現を駆使して講義を行ってもらえれば、例えばただただ説明するだけの一時間より、エンターテイメント性に優れた二時間の方が時間を短く感じる上に理解も進むような気がします。

 

セミナーこそテレビ的でいいのでは

そこでテレビです。今色々と言われているテレビ番組ですが、ついダラダラと見続けてしまう内容や興味を引こうとするテクニックなど、人を引きつける手法はまだまだ有効だと思われます。特にセミナーのように退屈になりがちな内容も、バラエティー的に講義すれば飲み込みも早いと思うのです。

理想のセミナーとしては「タモリ倶楽部」だと思います。普段興味のないニッチな趣味が主題の時でもいつの間にか興味を持ってしまう構成こそ、セミナーが取り入れるべきテクニックではないでしょうか?

そこまではいかないとしても、せっかく時間を作って受講しているのだから、講師がもうちょっと演劇的になって人を惹きつけるような工夫で受講者の理解が少しでも進めば、お互いに良くなるのに、と感じました。

 

 

新訂版 タモリのTOKYO坂道美学入門

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