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河底0メートル

いわれてみれば、たしかにきこえる

臨海部を死者の為の街に

臨海地区をさまよっているとマンションが多いのはもちろん、大規模な病院も増えているような気がします。生活に必要なスーパーや学校があるのは当然として、少しずつ「生老病死」の四苦を見据えた街になってきたとも捉えられます。

歴史のある街には必ず寺があり、そして墓地があります。死んだ後も棲み続けられるのが、本当の街だと思うのです。そういう意味では埋立地である臨海部は、病院止まりでまだまだ生者の為の街にしか過ぎません。

 

そう考えていた所、大地震の心配から逃れられない東京湾岸を死者の街とすることを思いつきました。簡単に言うと、青山霊園をそっくり臨海部に移動させて、湾岸の街を青山に持ってくるという、乱暴極まりないプランです。

「墓地の上に住むなんて」と思う方もおられるでしょうが、東日本大震災を目の当たりにした後では、墓地だろうがなんだろうが高台に住む方が安全だと思うのです。バチ当たりというのであれば、大手町にある将門の首塚の隣で仕事をしている方がよっぽど呪われているのではないでしょうか。

 

かつて明治神宮が造営され今では憩いの森になっているように、臨海部に死者を弔い先を見据えた墓地として街づくりを行うことで、第一に津波への心配が幾分減り、第二に街としての成熟度が上がって文字通り「揺りかごから墓場まで」住める場所となれる気がしています。

 

 

2020 東京・首都圏未来予想図 (別冊宝島 2116)

2020 東京・首都圏未来予想図 (別冊宝島 2116)